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Bunkamuraザ・ミュージアムへラファエル前派展を見に行く [日記・雑感]

 昨日土曜日は、気になっていた『英国の夢 ラファエル前派展』を渋谷のBunkamuraへ見に行く。渋谷についたのは14:50頃。呆れるほどの人出である。井の頭線を降りる時も、改札を出てからも、エスカレーターも、109へ向かう歩道も、交差点も、東急本店近くも、人の波。久々に、人の波の中に身をおいた。Bunkamura近くになると、突然、空間が出来る。人口は東京一極集中になっていて、他の地域は減少傾向が見られる、そのような記事を読んだばかりだったので、さもありなんと思う。
 今回は、ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-1896)、フォード・マードックス・ブラウン、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(1828-1882)、ローレンス・アルマ=タ20160227DSCN3039.JPGデマ、フレデリック・レイトン、チャールズ・エドワード・ペルジーニ、ウィリアム・ヘンリー・ハント(1790-1864)、ジョージ・フレデリック・ワッツ(1817-1904)、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスと云った画家たちの作品が展示されていた。
 チラシの表に使われているのはウォーターハウス(1849-1917)の『デカメロン』(1916)である。この絵に描かれているロマンティシズムを見て、日本の明治時代の画家である青木繁(1882-1911)や藤島武二(1867-1943)を思い出した。大きな絵だったが、感動はしない。他にもワッツの『希望のためのスケッチ』があったが、やはり完成品とはまるで異なっていて、感動はない。それでも制作過程が分かるのは面白い。
 今回の収穫はGeorge John Pinwellの『ギルバート・ア・ベケットの誠実-夕暮れ時にロンドンへ入るサラセンの乙女』(1872)がよかった。優れた構図、描写力、ロマンティシズム、色彩、筆遣い、すべてが気に入った。しかも、この作品はグワッシュ(水彩絵具)、鉛筆、紙。他にはFrederick Walkerの『魚屋の店』(1872)、William Henry Huntの『卵のあるツグミの巣とプリムラの籠』(1850-1860年頃)。何れも紙に水彩絵具で描いてある。特にハントがツグミの巣の藁の一本一本までましっかりと描いた絵は、小品ながら、水彩でこれだけの表現が可能であることをしっかり示してくれた。彼はこのシリーズが好きなようで、帰宅後ネットで調べてみると、今回の作品ではない同様の絵がいくつも紹介されていた。ウォーカーの魚屋の店の絵は、覗いている女性の着ている上着の模様までもしっかりと描きこまれていて、また、屋根に置かれている鉢や蔦、立っている少年などもろもろの要素がユーモラスで、魅せられた。
 水彩絵具でも油彩と同様の完成度が可能であることは、ターナーの水彩画を見に行って確信したことではあるが、今回改めて描写力を見せ付けられると、時々こうやって高水準の技術を持った芸術家の作品に接することは不可欠であると再認識した。
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制作中『あんたが大将あるいは悪いのはお前だ』"I'm always right" or "You are always to blame" [絵画]

 制作中20160214DSCN3035.JPG先週、3つ新しい作品の制作を始める。『焦燥感』(仮題)と『あんたが大将あるいは悪いのはお前だ』、もう一つは題未定、である。『焦燥感』はこのところ次々に進行しつつある政治的、経済的変化に対する私の心理を絵によって表現したものである。この作品は白黒のみで描いている。大体出来上がったような気もするが、まだ完成させることができないので、次回以降に公開予定。
 代わりに『あんたが大将或いは悪いのはお前だ』の下絵に今日は背景の色を塗った。例の雄鶏とっつあんが、能天気に走り回っている絵だ。この馬鹿な大将にほれ込んだ子分のヒヨコたちが嬉しそうに追随しているのだ。摺りこみされている、洗脳されているに近い状態である。
 ヒトラーについての本を読んでいるが、不安や熱狂的な愛国心を煽られると集団ヒステリーが起こるようである。第一次世界大戦後は、多くの不安要素があった。それを巧みに利用し、自分の都合の好い論理に置き換えて民衆を扇動したのがヒトラーだった。子供の頃に読んだ物語に、ある噂の為に村中がパニックを起すという内容のものがあった。どこからでた噂か、近々地球から空気が無くなると言う。空気が吸えなくなったら皆死んでしまう。村の子供達は大騒ぎ。金持ちの子供は空気を確保するために、自転車のチューブを体中に巻きつける。しかし、貧しい子供達はそのようなことができない。子供達は不安に襲われる。結果的には、それは根拠のない噂だったと言うことが分かり、自転車のチューブを巻きつけた金持ちの子は皆の笑いものになった、と言うような話だったと思う。
DSCN3038.JPG 今日、この絵『あんたが大将あるいは悪いのはおまえだ』に色を塗りながら、あれだけ世間を騒がせた政権の寿命も短いのではないか、と言う微かな希望的予感があった。正しい予感のような気もするのだ。なんとなれば、アメリカの大統領候補選挙などでも、今までのアメリカでは見られなかった現象が起きているからである。もし大統領になった時には、TPPは批准しないと明言しているバーニー候補がヒラリーを上回る得票を得る州もあり、脚光を浴びているからだ。それはニクソンとマクガバンの大統領選挙の時のような泡沫的なものなのかもしれないが。また、日露戦争の頃であれば全く裏でどのような駆引きやり取りがなされていたか一般庶民は見当もつかなかったようなことが、21世紀の世界ではインターネットに公開されている情報から、かなりの精度の高い情報が入手できるからだ。(例えば、アメリカで遺伝子組み換え食品の表示を義務化するようモンサント社の株主総会で主張すると、株主の95%が反対すると言う。コンプライアンス重視の会社として国民の健康を考えれば、公序良俗の観点から賛成せざるをえないにもかかわらずである。その大株主は、実は個人ではなく投資会社だったのである。利益を追求する投資会社(Vanguard Group Inc.FMR,LLCほか。彼らの運用資産は2兆ドル、3兆ドルもある)であるがゆえに、アメリカ国民の健康など考慮に値しない訳である。これで状況については納得。)
 先週下絵を描いている時には、この絵は『あんたが大将或いは俺について来い!(レミング)』のような主題を考えていた。放った筈の三本の矢もばらばらに自分自身のマストに突き刺さっている、にも拘らず自分の正しさを呪文のように唱え続ける雄鶏とっつあん、その姿に憧れて追随する子分のヒヨコたち。
 しかし、今日はそのような悲観論は退き、もっと楽観的になっている。彼らは画面から退場しようとしているのである。だから将来に、未来に希望を持っている。その希望が本物になるためにも、まずは参議院選挙の野党共闘は不可欠だと思っている。
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